ここではカナダで必要となる生活費の現状と物価の実際を詳細に紹介していきますので、ぜひカナダ留学を検討する際に役立ててください。生活費と物価を知ることで、きっとカナダの留学が現実味を帯びてくることでしょう。
カナダの物価について
カナダの物価についてどれほどご存じでしょうか?カナダではドルを使用しますが、USドルとカナダドルではレートが変わってきます。まずは使用するお金事情など基本を説明していきます。
カナダドルのレート
カナダドルはUSドルに比べてレートが低くなっています。1USD=約150円に対し、1CAD=107円(2023年11月現在)となっています。
カナダドルはだいたい100円から110円を変動しています。時には90円台の時もありますが、まれなので約100円~110円と考えておくとよいでしょう。ここでは一律して1CAD=110円として表示していきます。
カナダの物価は高いのか?
カナダの物価は日本と比べると少し割高です。ものすごく高いわけではありませんが全体的に3~4割ほど高いと考えていただければいいでしょう。日本よりも安いものもあるので、過ごし方によってはそれほど気にならない程度の高さです。
滞在先別の費用
留学時の最大の費用は学費と滞在先の費用と言えるでしょう。特に滞在先の費用を抑えられるとカナダでの留学費用も大幅に抑えることができます。ここでは滞在先別にどれくらいの費用がかかるのかを紹介していきます。
ホームステイ:13万円/月
ネイティブの家族の一員として過ごすことができるのがホームステイのメリットです。1か月の短期から1年単位と長期の受け入れも可能になっています。
ホームステイは1か月3食付きで約1,100CADから1,200CADが相場です。食事を作る手間が省けますが、自炊をするのであればシェアハウスのほうが安くできることが多いです。
シェアハウス:9万円/月
家賃を安く抑えたいのであればシェアハウスをおすすめします。シェアハウスでも部屋によって値段は変わってきます。プライベートルームで過ごす場合とリビングをカーテンで区切って過ごす場合やソラリウムやデンなどアパートの狭い一室を選ぶこともできます。
どうしてもお金がない場合などは探せばCAD800以下で見つけられるときもありますが、部屋が汚かったりする場合が多いので、通常の部屋は月約CAD900ほどと考えていただけたらいいです。
探せばCAD500でもみつかるので、気長にチェックをしよい物件を手に入れましょう。シェアハウスでの滞在費用は月約CAD600=54000円です。
学校寮:20万円/月
学生寮の料金は学校により大きく異なります。安いところでは1か月CAD1,800でありますが、高いところでは1か月CAD2,500ほどかかってきます。
基本的に自炊となり、学校寮によっては朝食が付いているところもあります。シェアハウスやホームステイに比べて比較的高い印象です。
プライベートアパートメント:22万円/月
都市によって費用は異なります。バンクーバーやトロントなどの大都市は賃貸費用が高いので、シェアハウスが一般的です。シェアハウスが合わなく、費用に余裕がある場合には賃貸も可能でしょう。アパートメントの1室(1LDK)、1か月約CAD2,200ほどになります。
プライベートアパートメントを賃貸する場合には、光熱費や水道費、Wi-Fiの費用などを追加で自己にて支払う必要があります。
一軒家のベースメントをプライベートとして貸し出している場合もあり、その場合はCAD1,100~1,300円で借りることができます。光熱費や水道費、Wi-Fi費用は含まれている場合がほとんどです。
食費
食費はどれだけ節約して自炊するかによって費用は変わってきます。節約して自炊した場合、1か月CAD100~150=11,000~16,500円に抑えることができます。外食を含めるとCAD200~300(22,000~33,000円)ほどと考えると良いでしょう。
自炊
生活費を抑えたければ自炊は必須となるでしょう。カナダでは外食費用は高くかかります。日本のように安くで外食できるお店がないため、自炊をすることが留学費用を抑える鍵となってきます。
日本よりも高い食材もありますが、安い食材もあるので、安い食材を十分に生かして自炊を行うと月CAD100以内で抑えることも可能です。カナダの食材は野菜、果物、お菓子などの嗜好品は割と高くなっています。
反対に牛ひき肉やチキン、パスタ、パン、米は日本に比べて安くなっています。カナダでは量が多い方が割安になるので、小分けに使用するなど自炊の工夫を行ってみてください。下記にカナダでの食材費の目安を表で記載していますので、参考にしてみてください。
食材 | 金額 |
---|---|
国産牛100g | CAD1.9(約200円)~ |
鶏肉100g | CAD1.3(約140円)~ |
牛乳1L | CAD1.7(約180円)~ |
パスタ1㎏ | CAD2(約220円)~ |
サーモン100g | CAD2.7(約300円)~ |
卵12個入り | CAD2.82(約310円)~ |
外食
外食を毎日続けていると1か月で1000CAD以上となることもあります。カナダで外食をすると、外食1回につき約CAD10~20かかってきます。そこに消費税と10%のチップを追加で支払うことになるので、1回の外食で2000円から3000円かかることも少なくありません。
カナダではチップ制度があるので、外食のたびに料金の10%から20%を支払う必要があります。そのため、外食にかかる料金も日本に比べて割高になってきます。デリバリーも同様で、チップの支払いを行うことがマナーとされています。
スーパーでの商品価格
カナダで自炊を行うにあたって、スーパーマーケット選びは大事になってきます。スーパーによって安い品物が違うので、いろいろなスーパーの料金を比較して、買う場所を分けて購入すると節約に役立ちます。
オーガニックマーケット
カナダは健康志向の人が多く、食材もオーガニックのものを好む人が多い傾向にあります。そのためオーガニック専用のスーパーマーケットもたくさんあります。オーガニック商品は健康にはいいですが、普通のスーパーマーケットに比べて値段が高いのが難点です。
アジアマーケット
T&TやHマートなどはアジア商品を専門に取り扱っています。中国、韓国、日本の製品を主に取り扱っており、日本同様の野菜やお菓子、調味料を手に入れることができます。
輸入製品になるので、値段は日本で売っているよりも割高になります。物によっては日本の値段の2倍ほどするものもあります。
カナダに長期で住んでいると、どうしても日本の味が恋しくなる時があります。ここではカナダのスーパーで売っていない物に限定して購入するといいでしょう。
カナディアンスーパー
カナダで安く食材を手に入れたいのなら、リアルカナディアンスーパーがおすすめです。系列のスーパーでノー・フリルズでも安く手に入ります。よくセールを行っているので、セール品を購入するとお買い得です。
パンやお肉、野菜など全体的に安い値段で購入することができるので、おすすめです。同じ系列のスーパーでも、場所によって安い物が違うので、チェックしていろいろなスーパーを周ってみるのもおすすめです。チーズなどは通常の半額で販売しているスーパーもあります。
大型スーパー
ウォールマートなど大型のスーパーでも安く手に入れることができます。お肉がまとめ売りで安く購入することができます。アジアエリアにあるウォールマートではアジア製品も充実しており、新鮮な野菜が格安で手に入ります。
会員メンバーにならないと入れないコストコですが、ここではお肉やコーヒー、野菜など様々なものが安く手に入ります。マフィンやパン、ケーキなども安いのでまとめ買いして冷凍しておくとランチや朝ごはんに役立ちます。会員制なので友人などと共同で利用し、使えきれない食材はシェアして使用することで食材費を抑えることができます。
交通費
カナダの公共交通機関として、電車、バス、地下鉄、シーバス(船)を利用することとなります。料金はゾーン制となっており、区間によって交通料金が変わってきます。カナダの交通費は都市によって差があるので、ここではトロントとバンクーバーを参考にご紹介していきます。
トロント
トロントでは地下鉄・バス・ストリートカーを利用することができます。トロント市内にはこれらの公共交通機関を利用することで移動することができます。
どれだけ乗っても値段は均一になっています。通学などでよく利用されるかたにはマンスリーパスといって月額の定期券を購入することで安く利用することができます。
種類 | 金額 |
---|---|
利用料金(1チケット) | CAD3.25(約360円) |
ウィークリーパス | CAD43.75(約4,800円) |
マンスリーパス | CAD146.25(約16,000円) |
バンクーバー
バンクーバーでは、電車、バス、シーバス(船)を利用することができます。料金はゾーン設定になっており、ゾーン毎によって異なります。
バスは一律1ゾーン料金で使用できます。土曜日、日曜日は一律1ゾーンの料金で使用することができます。マンスリーパスも販売しているので、月20日以上使用する方は購入するとお得です。
ゾーン | 都度利用料金 | マンスリーパス |
---|---|---|
1ゾーン | CAD3(約330円) | CAD98(約10,000円) |
2ゾーン | CAD4.25(約470円) | CAD131(約14,000円) |
3ゾーン | CAD5.75(約630円) | CAD177(約19,500円) |
都市ごとの物価の違い
どの国でも都市部は物価が高い傾向にありますが、カナダも同様です。大都市であるトロントやバンクーバーは物価が高めになっています。ここではカナダの主要都市であるバンクーバー、トロント、オタワ、モントリオール、カルガリーについて物価の違いをご紹介します。
トロント
トロントはカナダ一の大都市となります。そのため、モントリオールやカルガリーなどと比べて賃貸費用がやや高めになっています。また、税金が13%と他の州に比べて高いので、物価としては他の州に比べてやや高めになるでしょう。
交通費もマンスリーパスは他に比べると20~40CAD高くなっています。しかし、大都市であるのでアルバイトがしやすく収入を得やすいのも大都市トロントの魅力でしょう。
バンクーバー
近年バンクーバーの地価上昇に伴い賃貸料金が値上がってきているのが現状です。そのためバンクーバーの賃貸料金はカナダ一高いといっても過言ではないでしょう。バンクーバーの賃貸費用はトロントと同様か少し高めになっています。
しかし、バンクーバーには中国などのアジア人移民が多いので、外食などCAD10くらいで比較的安く食べられるお店もあります。
モントリオール
モントリオールもカナダを代表する大都市の一つであり、フランスと英語が共通語となっている街です。モントリオールの賃貸料金はトロント、バンクーバーに比べると比較的安くなっています。物価も魚介類は高いですが、他はトロントとバンクーバーに比べると1割ほど安い印象です。
オタワ
カナダの国会議事堂があるオタワはカナダでも第4位の人口を誇ります。オタワの賃貸料金はトロント、バンクーバーに比べるとCAD100~250ほど安くなっています。物価は他の都市と比べると少し安く、日本の物価とあまり変わらないくらいでしょう。
カルガリー
カルガリーはカナダの大都市に比べると生活費は少し安くなります。カルガリーの賃貸料金も他の大都市に比べてCAD200ほど安く借りることができます。物価は日本とほとんど変わらないです。カナダの主要都市と比較するとカルガリーが一番物価や生活費が安く過ごせるでしょう。
節約方法5選
カナダで留学するにあたって、必要になってくるのが節約術でしょう。ここではおすすめの節約方法をご紹介していきます。
①安いシェアハウスを見つける
生活費用の大半を占めるのが賃貸料金です。賃貸料金が安いと日々の生活にも余裕が出てきます。あまり安すぎると汚かったり交通の便が悪かったりすることがありますが、探せばCAD900台で良いところもあります。こまめにチェックをし、良い物件はすぐに抑えておきましょう。
②自炊
カナダで節約するのに欠かせないのは自炊です。カナダでは外食を行うとCAD10は軽く超えます。外食を行うとそこに税金と10%から20%のチップが追加されるので、1回の外食でCAD20ドル以上かかるのはよくあります。節約をするためには自炊をするのが一番です。
自炊での節約方法でおすすめなのがまとめ買いをして冷凍しておくことです。カナダではお肉やじゃがいもなど大きいサイズで販売されています。小分けで買うと高くなるため、冷凍できるものはまとめ買いをし、小分けに分けて冷凍しておくと安く自炊できます。
③スーパーを有効活用する
スーパーによってはトイレットペーパーや洗剤など安いスーパーの倍の価格で販売していることが良くあります。こまめにいろいろなスーパーの価格をチェックすることが節約につながります。また、中国系の小さいスーパーでは野菜や果物が安く販売されていることがあるので、チェックしてみるのもおすすめです。
また、スーパーマーケットのオリジナルブランドであるNO NAMEは基本的に安いので、セール品やNO NAMEなどを購入することで節約することができます。
④外食費を安く抑える
カナダではハッピーアワーで安く飲んだり食べたりできる時間帯があります。レストランによってはCAD6でステーキとポテトフライを食べられるなど探してみると意外に安く外食できます。店によって時間や値段は違うので、チェックしてみてください。
⑤セールを活用する
カナダでは年2回ビックセールを行っています。ボクシングデーと言いクリスマスの翌日にセールがあり、サンクスギビングデーの翌日の金曜日からブラックフライデーというセールが始まります。
この時期には多くの人でショッピングモールがいっぱいになりますが、通常価格の半額以下で洋服などが手に入るので、買い物するならぜひセールを活用してください。
上手に節約することでカナダの生活を充実させよう
カナダの物価は日本よりも少し高い程度でそれほど大幅には変わりません。また、上手に節約を行うと日本よりも安く生活できることもあります。上手に節約しながらカナダでの生活を楽しんでください。