カナダのコミュニティカレッジは現地での進学先として非常に高い人気を集めています。目的は人それぞれですが主に大学編入や現地での就学の為にコミュニティカレッジへ進学される方が多いです。
今回はコミュニティカレッジへの進学や大学編入などについて詳しく解説させて頂きます。
目次
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カナダのコミュニティカレッジとは?
カナダのコミュニティカレッジは各州の政府が運営している公立のカレッジが120校以上あります。中には私立のカレッジもありますが一般的には公立の学校というイメージが強いです。
それぞれの州や都市の教育を支え、どのカレッジでも平等に質の高い教育が受けられる様になっているのが特徴的です。
日本の短期大学とは制度が異なる為、卒業しても必ず準学士号が取得できるわけではなく、専門性の強い学校と言われています。
またコミュニティカレッジはコースが大きく分けて「大学編入」「職業訓練」「英語」の3つに分かれておりそれぞれの目的に応じて就学ができる為、幅広い選択肢の中から進路を検討する事ができます。コースについては次の項目でご説明させていただきます。
カナダのコミュニティカレッジのプログラム内容
3つのコース
①大学編入コース
ユニバーシティトランスファーコースと言われており、4年生大学への編入を目指すコースになります。4年生大学で学ぶ1,2年生の課程を学び、成績を納める事によって4年生大学への編入を実現させます。
希望の大学によって進学に有利になるカレッジが異なりますので詳しい内容についてはご相談頂ければと思います。
②職業訓練コース
車の整備や簿記、美容、料理などの技術系のプログラムと看護師、教員などといった専門職を目指すプログラムが用意されています。
コースによって履修期間も違います。卒業後にカナダ国内や日本での就職を希望している方におすすめのコースになります。
③英語コース
進学に必要な英語力を補う必要がある生徒の為に開校されています。ほとんどの学生は私立の語学学校から進学されますが、田舎都市など私立の語学学校がない場合や語学学校との提携が少ないコミュニティカレッジを希望される方はこちらのコースから進学を目指します。
就学期間
コミュニティカレッジの期間はコースによって異なります。一般的に編入を目指す方は2年間が多くなりますが、コースよっては6か月~3年、中には4年のコースもございます。
日本の4月入学とは異なり通常は9月に始まります。基本的には2学期制ですが3学期制の学校もあり、学校によっては1月、5月の入学も可能となっています。
進学の際は入学時期を確認して語学学校や渡航前のプランを作って行く必要があります。
専攻について
専攻の数はかなり多くなりますがビジネスやホスピタリティ系のコースが人気です。大学への編入を検討している方は大学の専攻も確認しておきましょう。
専攻によっては単位が認められない場合もありますので慎重に検討しましょう。
専攻一例
- 経営:マネジメント、マーケティング、コミュニケーション、法律、会計
- テクノロジー:IT、グラフィックデザイン
- ホスピタリティ:ホテル、ツーリズム、CA、看護、美容師、保育
- その他:農業、生物、機械工学、音楽
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カナダのコミュニティカレッジへの進学方法・条件
進学条件
英語力の条件
学校や専攻によって条件は異なりますが一般的にIELTS 6.0 / TOEFL iBT 80程度の英語力が必要になります。
高校の卒業証明書/成績証明書
高校を卒業していることが大前提となります。(日本の高校でOK)
その中で高校の成績や受講科目の条件がある場合がございますので希望のカレッジの条件を確認しましょう。評定平均としては5段階で3.0以上が望ましいです。
絶対に3.0が必要という訳ではないので高校の成績だけで諦める必要はございません。
理系のプログラムを希望される場合は成績表に理系科目が必要となり、75%~85%の成績を収めている必要がある場合もございます。
人気のカレッジや専攻では枠が狭くなるため、面接や適性試験を行う場合もあります。
入学条件については各カレッジ、専攻によって異なりますのでカウンセラーにご相談ください。
進学方法
カレッジ側が提示している条件を満たしていれば書類関係を進めて直接の入学が可能となります。
語学力が足りない場合
カレッジと提携の語学学校から進学
こちらは現在進学される方の中で一番多い進学方法になります。
カレッジや大学は語学学校との提携があり、Pathwayという制度で条件付きの進学が認められています。IELTS などのスコア取得ではなく学校が定めた授業を受講し、語学学校の進級テストに合格することにより英語力の条件が認めれます。
また語学学校は提携系が多く進学先が豊富な為、語学学校の就学期間中に進学先を決めていく事が可能です。
語学学校入学前に、目安として何週間語学学校に通えばコミュニティカレッジに入学できるかがを簡易テストで判断するため、進学スケジュールを事前に決めることができます。
カレッジ内にある語学学校から進学
進学したいカレッジが決まっている方や、進学が難しいと言われているカレッジを希望している方におすすめの進学方法です。
カレッジ直属の語学学校という事もあり他校からの進学よりも有利になると言われています。またカレッジや大学付属の語学学校に比べて授業時間が多く進学までの期間が短くなるというメリットもございます。
IELTS /TOEFL iBTスコアを取得して進学
こちらの場合は語学学校に通わないといけないということはなく、スコアの取得ができれば問題ございません。語学学校の指定もない為自由に語学学校を選ぶ事ができます。
デメリットとしては、試験のスコアをいつ取得できるかはご自身の頑張り次第のため、コミュニティカレッジへの進学スケジュールが立てづらいという点がございます。
高校の成績が足りない場合
理系の専攻を希望していても高校は文系で卒業している方も多いのではないでしょうか?カレッジへの入学に必要な成績を補う為にオンラインで必要な科目の単位を取得する事ができます。
カレッジとは別に半年程の時間がかかる事や英語での受講が必要になりますのでハードルは高くなりますが、希望の専攻がある場合はこちらの方法も検討してみましょう。
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カナダでコミュニティカレッジ卒業後の進路について
大学編入
カレッジ進学者の多くは4年生大学への編入を目指します。現地での就職や日本に帰国してからの事も考えると、カレッジ卒業後に直接就職を目指すより、学歴という点においては圧倒的に有利になる事が理由の1つとしてあげられるでしょう。
大学編入に関してはカレッジでの成績が重要になりますので、編入を希望している方はカレッジでの勉強をしっかりして成績を納めましょう。
PGWPを利用して現地就職
カナダで8か月以上フルタイムでの就学、公立または政府指定私立の大学、大学院、カレッジを卒業する事によってPGWPという就労ビザの取得が可能となります。
カレッジを卒業後に大学に編入をしないで現地就職をして将来的には移住を目指す方も多くいらっいます。PGWPの制度については下記記事をご覧ください。
コミュニティカレッジ卒業後の進路については以下の記事でも詳しくご紹介していますのでご覧ください。
コミュニティカレッジからカナダの4年生大学への編入について
4年制大学への編入はコミュニティカレッジのコースを終えて、大学側に単位の認定をしてもらう必要がございます。
提携のない大学などでは単位が認められないケースもありますので、どの大学でどの単位が認めれらるかカレッジのカウンセラーと確認しながら編入先の大学を決めていきましょう。
編入に関しては単位の認定だけでなく成績も評価の対象になります。名門大学の様に枠の狭い大学の場合は面接試験などもある事や、成績優秀者から選ばれる為かなり難しい道のりとなります。
希望の大学がある場合は少しでも良い成績を提出できる様に頑張りましょう。
また、ブリティッシュ・コロンビア州は編入制度に積極的な州になりますので大学編入を少しでも有利にしたい方はBC州を選ぶのがおすすめです。
ブリティッシュ・コロンビア州ではカレッジの1単位が大学の1単位として移行可能ですが、オンタリオ州ではカレッジの1単位は大学の0.5単位になります。
そのため、ブリティッシュ・コロンビア州では4年で大学卒業が可能ですが、オンタリオ州では最低でも5年かかることになります。
コミュニティカレッジの3つのメリット
①留学生の割合が低い
学校により留学生の割合は異なりますが学校全体で10%~20%と、80%以上の学生がカナダ国内の学生となっています。
英語力の向上はもちろん、現地の人との繋がりは就職だけでなく様々な面でメリットがありますのでおすすめです。
②大学に4年間通うより費用が安くなる
カレッジの2年間は大学に比べて学費が安くなる為、現地の学生もカレッジから4年生大学に編入をしています。海外での大学進学は費用が高くなりますのでカレッジからの進学で費用を節約していきましょう。
しかし名門大学や専攻によっては編入が難しくなる為、付属の語学学校から直接4年生大学を目指す必要がある場合もございます。
③就職率が高い
カレッジ卒業後は4年生大学への編入ではなく、就職を検討している学生も多くなります。公立カレッジからの就職率は非常に高く、卒業後はPGWPを利用して就労をしています。
カレッジでは就職の為のサポート体制が充実している事や企業との繋がりがあることが就職率が高い理由としてあげられます。
コミュニティカレッジの3つのデメリット
①卒業するのが大変
英語力の証明と成績証明などで入学許可がおり、大学に比べて進学がしやすいというメリットはありますが、現地での就学は課題も多く簡単に良い成績を取る事はできません。
しっかり勉強をしないと大学編入どころから卒業が難しくなります。真面目に勉強をする必要がありますので覚悟して入学をしましょう。
②他国のCollegeと比べて入学条件の英語力が高い
カナダはアメリカやオーストラリア等のCollegeに比べて英語力の条件が少し高くなります。入学までにかかる時間が少し長くなるというでメリットはありますが、実際は入学後の事を考えると非常に良い条件となっています。
必要最低限の英語力ではなく質の高い教育を受ける為に必要なことの一つと言えるでしょう。
③地元住民が優先
コミュニティカレッジはもともと、地域住民の為に始まった学校ということもあり、基本的に地元住民の方が優先的に入学できる様になっています。人気の専攻や学校によっては留学生の受け入れがない場合もございます。
最近では、積極的に留学生を受け入れる体制になってきておりますが、都市によって異なる点もございますのでご相談頂ければと思います。
カナダのコミュニティカレッジの学費について
コミュニティカレッジの学費は大学に比べてかなり安くなっており、2年間の学費は一般的に約230万円~約300万円となっています。
専攻や期間によっても金額は異なりますので詳しい費用についてはお問合せください。
4年生大学の場合ですと1年間の学費は約250万円~450万円程かかる為、多くの学生がコミュニティカレッジからの進学で費用を抑えているのが現状です。
その他留学にかかる費用については下記記事をご覧ください。
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カナダで人気のコミュニティカレッジ3選
Seneca College
カナダで非常に知名度の高い大規模校、毎年3500人以上の留学生を受け入れており海外からの学生へのサポートも充実しております。編入だけでなく就職の実績も強いことから安心して進学する事ができます。
Camosun College
ブリティッシュコロンビア州、ビクトリアにあるコミュニティカレッジになります。160以上のプログラムが開講されていることやビクトリア大学編入への強いコネクションがあることから非常に人気のあるコミュニティカレッジとなっています。
George Brown College
トロントの中心にあるこちらのCollegeは就職に強い事で有名な学校です。コースの展開も豊富で留学生から人気を集めています。カナダ政府からも高い評価を受けていますので教育の質に関しては保証されています。
この他にもカナダ全土に多くのカレッジがございますので、コミュニティカレッジに興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。
なお、アメリカにもコミュニティカレッジがございますので、詳細を下記リンクにご紹介しております。
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