大自然に囲まれており、ゆったりとした環境で学べるカナダのボーディングスクールに留学したい方は大勢います。公用語が英語とフランス語の2つであるため、アメリカとは異なる勉強が可能なボーディングスクールへの入学の準備方法や持ち物、入学に至るまでを解説します。
目次
カナダでボーディングスクール留学するメリット
①カナダの各州政府のサポート体制が充実
カナダで高校留学をすることは、日本からの留学生にとって数多くのメリットがあります。カナダは世界にある国の中でも、留学をするに最も適した国の一つです。カナダでの高校留学がおすすめできる理由の一つが、留学生が現地で勉強しやすい環境が整えられていることです。カナダでは各州の政府が留学生をサポートする体制を整えています。そのために、日本から留学する高校生も、こうした州レベルのバックアップを利用して、カナダで学生生活を送ることができます。
②英語力が低くても入学可能
カナダへの高校留学がおすすめできる2番目の理由としてあげられるのは、入学する時に学生の語学力が必要ではないことです。コミュニティカレッジや大学に留学する場合には、授業を理解できる程度の一定の英語力が必要になりますが、高校の留学では英語力が問われないため、英語の能力に自信がない学生でもカナダの高校へ留学することが可能です。
英語力のない人が大学生になってから留学をしようとした場合には、留学先で求められている英語力を身につけるために、日本の語学学校などで勉強しなければいけないことも多いので、高校生のうちに留学をしておいた方がおすすめです。
③きれいな英語が学べる
カナダのボーディングスクールの特徴として挙げられるのが、英語の聞き取りやすさです。アメリカ英語に近いのがカナダの英語であり、日本人には特にリスニングが容易とされています。その理由は日本国内で耳にする英語のほとんどが、アメリカ英語であることから耳馴染みが良いという訳です。
加えて、カナダでは英語の発音をはっきりと行う特徴があります。アメリカ英語よりもさらに明瞭である理由に、英文を省略しない点が挙げられます。英文や連続した単語を発音をした際に、アメリカ人であれば省略してしまうのが通常です。極端に言えばカタカナ英語とも言えるぐらいに、ひとつずつの単語を分けて発音するため把握しやすいとされています。
ちなみに他にリスニングが比較的容易であるものとして、イギリス英語もその1つに挙げられます。ただしアメリカとイギリスの英語では、フレーズや単語が異なる場合もあり耳馴染みのない単語に固まってしまうケースも少なくありません。はっきりとした発音である上に、単語も発音も耳馴染みのあるカナダの英語は、日本人にとって世界で最も英語を学びやすい国といっても過言ではないでしょう。
④大自然に囲まれた落ち着いた環境
耳馴染みがあり英語の発音が聞き取りやすいだけでなく、カナダには学習に適した理由がたくさんあります。大自然に囲まれた、落ち着いた環境で学習できる点が挙げられます。英語を学ぶのはもちろん、世界の大きさや自然の雄大さを感じる絶好のチャンスです。日本とは違うスケール感に驚き、学習意欲が高まったり異文化の理解が深まったという意見も少なくありません。オーロラをはじめとする自然現象、珍しい観光地も非常に多いです。学校によってはスキーなどの冬期スポーツ、カヤック・釣りなどのアクティビティが楽しめます。学習や文化、自然などさまざまな点において豊富なエッセンスを備えたカナダに訪れるなら、目一杯楽しんで堪能しましょう。
またアメリカ合衆国に近いことも、カナダ留学の有意義な点でもあります。さほど距離も離れていないため、連休中に遊びにいくことも可能です。バンクーバーからシアトルに行くのであれば、列車で4時間ほどで到着します。
英語だけでなく、フランス語が学べるのもカナダ留学の良い点です。公用語が2つある国であり、フランス語をボーディングスクールで専攻することもできます。英語とフランス語の両方を学んで、進路の選択肢を広げるのも良いことです。
ボーディングスクール留学に必要な学費・生活費
カナダのボーディングスクールへと留学するにあたって、先立つ費用を見ていきます。多くの方が気になるのが、必要となる学費でしょう。入学願書を提出するにあたって、口座の残高証明書も同時に提示する必要がある場合も考えられます。用意しておくべき予算を、あらかじめ準備しておくことが大切です。
年間学費は180~250万円
学校ごとに異なるとは言えカナダのボーディングスクールは、お隣の国であるアメリカと比較して費用は抑えめです。ただし大都市およびその近郊は、文化や経済・商業が集中している上に優秀な学校も多いため学費は高めとなる傾向にあります。特にトロントやオタワなど名門大学があるオンタリオ州、バンクーバーを含む西側エリであるブリティッシュコロンビア州、カルガリーをはじめとするアルバータ州に所属する学校の学費は高額です。
有名な都市部は高いものの、同じオンタリオ州であっても都市部を外せば金額が下がることもあるためしっかりとリサーチをすることも大切になります。なおオンタリオ州では平均額が250万円ほどですが、大西洋側のノバスコシア州であれば180万円といった具合に、エリアで異なるため学校選びの参考にしてみてください。
航空券は往復7~20万円
学費以外にも、留学にかかる費用について見ていきます。往復の渡航費は外せない費用であり、時期にもよりますがカナダへの往復で10〜15万円が平均です。航空チケットの価格はシーズンによって大きく異なり、7万円前後のタイミングもあれば20万円ほどかかる場合もあります。
アウトドアや観光に最適な夏休み、ウィンタースポーツが楽しめる冬場はチケットの価格が値上がりしやすいため、時期の設定には十分注意しましょう。航空会社が開催するキャンペーンや、乗り継ぎ便をうまく利用して費用を抑えると良いです。広大な面積を誇るカナダにおいて、向かう都市によっても渡航費が増減するため留学先の情報と一緒に費用も調べておきましょう。
生活費は5~7万円/月、寮費は5~10万円/月
入学した後に学生生活を送るには、当然ながら毎日の生活費も必要となってきます。カナダの良いところは、アメリカと比較して物価が安いことです。もちろん都心部と郊外によって、物価や家賃は異なります。しかしトロント・バンクーバーなどの大都市であっても、他の国の主要都市と比べれば安価です。
学生寮で食事をとるようにすれば、課外活動を含めても月5〜7万円ほどあれば事足ります。住居の費用、すなわち寮費に関しては1ヶ月あたり5〜10万円が目安です。
留学に必要な入学願書について
ボーディングスクールへと留学するには、入学願書の提出が必要です。入学願書を入手するには、取り寄せを行う必要があります。近年ではホームページにて問い合わせを行ったり、直接入学願書をダウンロードするといった形式を採用している学校も増えています。学校から直接郵送されてくる場合は、カナダからの送付となるためかなり時間がかかるため注意が必要です。早くても一週間、長ければ10日もしくは二週間以上かかる場合も少なくないため、早めの申し込みが肝心です。
提出期限に関しては、学校ごとに異なりますので学校に問い合わせるのが一番確実となります。オンタリオ州のように提出期限が2月と決まっている場所もありますが、多くは州や学校によって期限が異なります。直接質問をして、確認を取っておきましょう。
入学願書を提出したら終わりという訳ではなく、学校によっては面接が設定されることもあります。カナダのボーディングスクールへと、直接訪れて面接を受けるというパターンが多いです。ただ現在では多様化が進んでおり、日本にいながらにして面接を受けられるケースもあります。こちらも学校の資料を取り寄せたり、問い合わせを行って確認しておくことが大切です。
現地に到着してから行うべき4つのこと
現地へと到着して入学までの期間に、いくつかの手続きや作業を行っておくべきです。
①在留届の提出
特に必ずするべき手続きとして挙げられるのが、在留届の提出です。カナダに滞在する期間が3ヶ月以上であれば、必ず在留届を提出しなければなりません。1ヶ月程度の短期留学の場合を除いて、ほとんどの留学生が提出する必要があるため忘れないようにしましょう。学生寮の住所を管轄する日本の大使館および総領事館に提出するのは義務です。ホームページから、電子在留届を提出することもできます。カナダに滞在している間に、自然災害や事故など緊急事態に遭遇した際に留学生を捜索します。その際に在留届の情報を基に探す上に、日本の家族へと連絡する足がかりにもなるため重要です。
②居住エリアの散策
居住するエリアに到着したら、周辺を散策しておくこともおすすめします。キャンパス内に色んな施設が充実していることが通常ですが、近隣に使える施設があることを調べておくのは良いことです。ただ短期間で探す必要はなく、学校に通い始めて友達や先輩・先生に聞いて少しずつ調べていきましょう。学校生活だけでなく、週末の自由時間の過ごし方も有意義になります。
③オリエンテーションへ参加
カナダの学校に着いたら、オリエンテーションに参加しましょう。大抵の学校では、オリエンテーションと題して校内のツアーを行ってくれます。学生寮の中や頻繁に訪れるクラスルーム、スタッフルームなどを早めに把握しておくことが大事です。見知らぬ環境である上に、言語も異なるため迷いやすいです。彷徨っていると、授業や勉強どころではなくなってしまうため地理の理解につとめてください。トラブル・困った時に相談するための、先生やスタッフが出入りする場所を覚えるのも必須です。
④銀行口座の開設
銀行の個人口座の開設も、出来るだけ早く行っておくことをおすすめします。学生寮では一人の部屋であることが少ないため、お金の管理には十分に注意を払う必要があるからです。おすすめの金融機関は、モントリオールとトロントに本社を構えるカナダ銀行です。支店およびATM機はカナダ全土にあり、店舗によっては日本語で対応できるスタッフもいるため安心して利用できます。加えて、日本支店があるため日本で開設できる点もカナダ銀行がおすすめな理由です。在学中に、日本から仕送りを受け取る場合でも手数料が不要である点もメリットです。
準備・持って行くべきものリスト
①医薬品
留学する際に必ず持って行くべきなのは、日頃服用している医薬品です。普段から服用している薬はもちろん、疾患時に飲む風邪薬や痛み止めも日本から持参します。現地でも調達はできますが、自身の身体に合うかどうかは分からないからです。特に渡航した直後や、入学してしばらくは緊張状態や気候・環境の変化により体調を崩しやすいです。薬だけに頼らず、体調管理を徹底しながら過ごすことを心がけながら準備しましょう。
②辞書
英語の辞書と、フランス語の辞書も必ず持って行きましょう。カナダの公用語は、英語とフランス語の2つであるため両方あると何かと便利です。文法の解説書、参考書なども持って行くと役に立ちます。
③海外保険証
海外保険に加入して、その契約書も持って行くことは重要です。渡航前にあらかじめ海外旅行保険に入っておけば、万が一の際に日本人のオペレーターを介して病院を探してくれるため安心です。入院や通院の際の手続きも任せられるため、入っておくことをおすすめします。現地で学生保険に入るとしても、海外保険に入っておいた方が良いです。現地での保険は、対象となる保障が限定されます。
④入学許可証、パスポート
入学許可用およびパスポートも、必須の持ち物です。
PC以外の電化製品は現地調達がおすすめ
必須と思いきや、特に持って行かなくても現地で調達できるものも存在します。荷物を大きくしたり、税金を取られてまで持ち込む必要がないもののリストです。
代表的なものとして、パソコン以外の電化製品が挙げられます。学校で取り扱う上に、使い慣れたソフトやハードウェアがあった方が作業効率が良いのでパソコンは持参した方が良いですが、他の電化製品はほとんど必要ありません。現地で安価で購入できる上に、日本との電圧の違いで使用できない機器もあるからです。
日本の電圧は100Vで、カナダは110〜120Vと仕様が少し異なります。パソコンやスマートフォンなどの充電器・電源は、ほとんどの機種がグローバル対応となっているため問題なく使えます。念のためインプット・100〜240Vと書いているかどうか、確認すると良いです。この表記があれば、変圧器を使うことなくそのままコンセントをさして使うことができます。
しかしドライヤーなど消費電力が高い機器に関しては、グローバル対応ではないケースがあります。この場合は、消費電力容量の高い変圧器が必要です。対応機種かどうか調べるよりも、現地で安い家電製品を調達すれば事足りるため、そちらをおすすめします。
Bodwell High Schoolは政府の認可があり安心
カナダ西部にある大都市・バンクーバーに位置するBodwell High School North Vancouverは政府認可の私立高校なため、学校や授業のクオリティーが保証されています。課外活動や大学進学サポートも充実しているため、授業だけではなく幅広く様々なことを学び、将来に生かすことができるでしょう。 留学生向けの語学コースがあったり、日本人カウンセラーが在籍していたり、と日本人留学生にとって安心できる環境が整っています。
Bodwell High School North Vancouver(ボドウェル・ハイスクール・ノース・バンクーバー)
まとめ
留学を進める上で必要な書類の準備と提出、費用の用意は早めに行っておくことが大切です。特に願書の取り寄せや英語で記述された卒業証明書は、依頼してから入手できるまで時間がかかるため注意しましょう。学校があるエリアによって学費や滞在費、渡航費が変わる点にも気をつけつつ準備を進めることが大事です。