カナダ短期留学におすすめの都市と学校3選。費用はどのくらいかかる?


カナダに留学したいけれど、学校や仕事があって長い期間は行けないから短期留学をしたい。「でも、1週間や1ケ月でカナダに留学しても意味がないのでは?」と思う人は多いのではないでしょうか。しかし、「短期留学をする意味はあります!」。

 

そもそも、留学の価値を決めるのは滞在した期間の長さではなく、短期留学にもメリットがあるからです。これを読めばカナダに短期留学をするメリットや充実した短期留学をするコツが分かります。

カナダに短期留学をする意味はあるの?


「カナダに短期留学をする意味はあるの?」と疑問に感じる人は多いかもしれません。しかし、ポイントを押さえれば充実した意味ある留学にすることができます!

 

そもそも短期留学とは、一般的に最短で1週間から3ケ月以内の留学のことをいいます。留学の大きな目的として浮かぶのは「留学して英語を身に付ける」ことですよね。「短い期間の中で英語力を習得することはできるのか?」といった疑問もあるでしょう。そこで、カナダに短期留学をするメリットを紹介しながら、なぜ短期留学でも意味があるのかを見ていきましょう。

カナダに短期留学をする3つのメリット

①滞在費を抑えて留学できる

まず、カナダの短期留学の最大のメリットは留学にかかる費用を圧倒的に安く抑えられるということです。滞在期間が短いので、生活費や学校の授業料といった滞在にかかる費用を使わなくて済みます。正直、カナダの物価は高く、特に日用品や食料品などの生活費は日本より高いものが多いです。

 

長期滞在になるとどうしてもそういった生活費に費用をとられてしまいます。一方で短期留学の場合は生活費をかなり減らすことができます。また、学校にかかる授業料も総額的には長期留学よりも抑えることができます。

 

ただ、長期留学の場合、長期割引が使える場合があるので一週間あたりの費用が安くなる場合があります。そのため週の授業料で見ると短期留学の方が割高になってしまうこともあります。しかし、学校に通う期間が短いので全体の費用は長期留学よりも安くなります。

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②短期間で集中して英語を学べる

短期留学の強みは、集中力をキープしたまま英語を学べることです。長期留学になるとどうしても期間が長いので途中で中だるみが生じてしまいます。良い意味でも悪い意味でもカナダの生活に慣れてきて、当初の緊張が薄れ徐々に手を抜き始めるという状況が起こります。

 

短期留学に来る人の多くが、短い期間で少しでも何かを得て帰りたいという思いが強いので、最初の緊張感や高いモチベーションを維持したまま英語を学べます。もちろん、これは本人の意思次第によるところが大きいですが、一般的に短期間でもモチベーションの高い人の方が長期留学でなんとなく通っている人よりも吸収力があります。

③効率的に行きたい場所に行ける

短期留学の3つ目のメリットは、効率的に行きたい場所に行けるということです。期間が短いので行ける場所は限られてしまいますが、その限られた中で可能な限り行こうとするバイタリティーを保ちやすいです。

 

特にバンクーバーやトロントからはバスや飛行機などを使って数時間で有名な観光スポットにも出かけられるのが大きなメリットです。そのため、プランや交通機関を選べば短期間でも効率的に行きたい場所に行くことができます。

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短期留学でおさえるべきポイントとは


短期留学のメリットが少し見えてきたのではないでしょうか。しかし、短期留学を充実したものにするためには十分にプランを練り、丁寧に準備をすることが必要です。ここでは、短期留学でおさえるべきポイントをいくつか紹介します。

①目標や目的を明確にする

まず、カナダの短期留学であなたが習得したいものや大切にしたいことをはっきりさせましょう。「目標や目的を明確にする」ことで、それに向かって全力で走ることができます。例えば「他の国の友達を作る」とか「ローカルカフェで好きなドリンクを注文する」とか些細に思えることでいいのです。

 

「TOEICのスコアを900点取れるようになる」や「文法や単語を覚える」といった目標は、正直日本でがんばって勉強すればできるかもしれませんよね。そして、そういった目標はせっかくの短いカナダでの生活を満喫できなくさせてしまいます。ぜひカナダでしかできないことを目標にしてみてください。きっと想像もしなかったような発見や出会いがあります。

②目的に合った学校を選ぶ

短期留学の成功を大きく左右するのが学校選びです。自分の目的に合った学校を選ぶことで、より充実した留学にすることができます。それぞれの語学学校が特に力を入れているプログラムやアピールしているポイントは異なります。

 

特にカナダには大小合わせて300校前後の語学学校があり、世界中から学びに来る学生の要望に応えられるように様々なプログラムを独自に展開しています。では具体的にそれぞれの目的ごとにどんな学校を選んでいくといいのか見ていきましょう。

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きちんとした発音を身に付けたい

カナダはなまりのないきれいな発音であることで有名です。そのため、英語の基礎であるきちんとした発音を身に付けたい人は「発音矯正」のプログラムのある学校や、スピーキングに力を入れている学校がおすすめです。

英語の基礎をマスターしたい

基本的な文法をしっかりマスターしたい人は、放課後に個別指導をしてくれるプログラムがある学校がおすすめです。授業内で分からなかったことや他のクラスメイトは理解している雰囲気で質問できなかった時などに個別指導は心強いです。周りを気にせず先生に聞ける環境や時間が設定されている学校は英語の基礎をマスターしたい人にはおすすめです。

いろいろな国の友達をつくりたい

語学学校では、自分のクラス以外の人とコミュニケーションをとれる機会があまりありません。そこで学校が主催するアクティビティーに参加することで、英語レベルやクラス関係なくいろいろな国の人と友達をつくることができます。

 

アクティビティーとは、放課後や休日などの授業以外の時間に学校が主催するパーティーやイベント・旅行ツアーなどです。アクティビティーに参加するもうひとつのメリットが、学校主催なので学生割引が効き、通常よりも安くツアーやイベントに参加できることです。

③行きたい観光スポットや場所を先に調べておく

カナダにはぜひ訪れたい有名な観光スポットやガイドブックには載っていない見所がたくさんあります。短期留学の間に全てを見ることは難しいですが、行きたい場所を絞っておけばいくつかは必ず見ることができます。なので、カナダに来る前に「ここだけは行っておきたい」という場所の目星をつけて調べておきましょう。

 

例えばカナダにいる間にニューヨークやワシントンDCに行ってみたいという人は西海岸のバンクーバーよりもニューヨークに近いトロントに渡航するのがベターです。行きたい観光スポットに合わせて渡航先を決めるのもひとつの方法です。

カナダで短期留学をするのにおすすめの都市と語学学校

短期留学をするのにおすすめのカナダの都市は「バンクーバー」「トロント」です。どちらもカナダの大都市で、多くの語学学校が集まっています。さらに、交通の便もよく、日本からの直行便もあるので行きやすい都市でもあります。今回はバンクーバーとトロント、両方にキャンパスを構えるおすすめの語学学校を紹介します。

ILAC


ILACはトロントに6キャンパス、バンクーバーに4キャンパスを構えるカナダで最大規模の語学学校です。様々なランキングサイトで高評価を得ています。また、国籍あたり最大30%と決めているので、同じ国籍の人が集まり過ぎないような配慮がされています。特にトロントやバンクーバーは留学生からの人気が高いので多くの日本人が集まりやすく、こういった国籍制限があることは短期留学をする人にとっては大きなメリットであるといえます。

 

また、レベル分けが17段階に分かれていることも短期留学の人におすすめのポイントです。大体の学校が6~10段階でレベル分けを行っている中で、これだけ細かに分けられているということは、より自分に合ったレベルで学べる環境があるということです。英語初心者から上級者まで丁寧に対応できるクラス環境があることは短期間で英語力を伸ばしたいと思っている人には最適です。

ILACインターナショナル・カレッジ(バンクーバー)

ILSC


先ほど紹介したILACと名前が似ていますが、次に紹介するのはILSCです。この学校はトロントとバンクーバーの他にモントリオールにもキャンパスを構えています。フランス語に興味のある方は、モントリオールキャンパスがおすすめです。ILSCの特徴は10段階のクラス分けと130にも及ぶバラエティー豊かなプログラムです。環境問題への取り組み方について考えるコースや英語でのプレゼンテーションのやり方を学ぶコースなど様々あります。

 

ILSCではボランティア活動にも力を入れており、興味のある地元のコミュニティー参加しボランティアを行う機会をコースやアクティビティーの一環として設けています。ただ遊ぶだけではなく、地元の人たちと共にボランティア活動をすることを通して、カナダのリアルな現状を知り、現地の人とのつながりを持つ経験ができます。

ILSC トロント校

OHC(Oxford House)


OHCは小規模の語学学校で、クラスの平均人数は12人前後というとてもアットホームな雰囲気があります。この学校の特徴は特定のテキストを用いず、先生が個々の英語力に合わせて独自のカリキュラムで授業を進めるところです。授業内で学生同士がコミュニケーションを取れるような時間を多く設け、受け身の授業にならないように工夫がされています。

 

OHCは世界中から多くの生徒が集まり、多国籍な雰囲気があることも特徴のひとつです。また、語学学校の機能だけではなく、英語教師を目指す学生向けのプログラムがあるので、時期によってはカナダ人の生徒が通ってくることもあり、様々な人とかかわりを持つことができるのも魅力です。

オックスフォードハウスカレッジ カルガリー校(OHC)

短期留学の準備の流れ


短期留学は滞在できる期間が制限されているため、出発する前にきちんと準備をしておくことが留学を成功させるカギです。では、具体的な準備の流れを見ていきましょう。

①留学してやりたいことや目標を決める

まずは「カナダに短期留学してやりたいことや目標」を決めましょう。ここが決まらないとその先の具体的な準備に進んだ時に具体的なイメージが沸きません。カナダから帰ってきた後のことも視野に入れながら、どんなことをやりたいのかじっくり考えましょう。

②渡航都市を決める

目的が決まったらカナダのどの都市に渡航したいかを決めましょう。カナダに短期留学におすすめの都市は、語学学校がたくさん集まっているトロントやバンクーバーといった都市部ですが、自分の目的に合わせた都市を選ぶことをお勧めします。

 

カナダの自然を満喫したいという人にはカルガリーなどの都市部から外れたところがおすすめですし、歴史的な街並みに囲まれて生活したいという人はモントリオールやケベックなどフランス語圏の都市もおすすめです。カナダには地域ごとそれぞれ違った魅力溢れる街並みや文化があります。ぜひ、自分のお気に入りの街を見つけてみてください。

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③学校を決める

最初に決めた自分のやりたいことや目標に合わせて進学する語学学校を選びます。学校を選ぶ際に絶対にしてはいけないことが「授業料の安さで決めない」ということです。語学学校の1週間の授業料の相場は約300~400カナダドル(約24,000~31,000円)です。

 

この授業料は講師陣の質や学校の施設やカリキュラムの充実度などによって決まります。なので、あまりにも安い授業料は講師陣の質が悪かったりカリキュラムが劣っていたりする可能性が高いです。

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④申し込みをする

学校が決まれば、ここからは事務的な手続きに進んでいきます。学校の入学手続きや渡航後の滞在先(ホームステイ、学生寮など)の申請を行います。

⑤パスポート・eTAの申請をする

パスポートを持っていない人はまずパスポートの申請を行いましょう。すでにパスポートを持っている人もパスポートの有効期限を見て、渡航期間をしっかりカバーできているか確認しましょう。カナダは6か月以内の滞在の場合はビザを免除していますが、eTA(電子渡航認証システム)の取得が義務付けられています。オンラインから申請可能で、申請費は7.00カナダドル(約550円)です。

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⑥航空券を買う

短期留学の場合、最も費用がかかるのがこの航空券です。日本からカナダは、最も日本に近いバンクーバーでも片道約10時間(直行便)かかります。夏の観光シーズンの最も高い時期だと、直行便の往復で約20万円(東京⇔バンクーバー)になることもあります。

 

そこでおすすめなのが、できるだけ観光シーズンを避け、秋や冬などの航空券が安くなる時期に渡航することです。最近では格安航空券や経由便などを利用すればさらに費用を抑えることもできます。

⑦海外旅行保険に加入する・クレジットカードを作る

3ケ月以内の短期留学の場合、滞在中に起こる疾病や事故などのリスクは長期滞在に比べると低くなります。しかし、日本の保険が効かないカナダでの生活にはリスクがつきものです。そのため、渡航期間をカバーできる海外旅行保険に加入することをおすすめします。短期留学で期間が短くなれば、保険料も比較的安くお手頃な価格になります。

 

また、カナダはクレジットカード社会で、クレジットカードでのやり取りが日本以上に日常的に普及しています。なので、これを機にぜひクレジットカードを作りましょう。ちなみに、日本のクレジットカード会社大手のJCBはカナダでは使えないことが多いので、VISAやマスターカードなど世界共通で使えるクレジットカードがおすすめです。

⑧荷造りをする

いよいよ最後のステップ荷造りまできました。短期留学の場合はそこまで荷物が多くなることはないですが、航空会社によってスーツケースの大きさや重量に制限があるので注意が必要です。パスポートや貴重品・パソコンやタブレットといった壊れやすい物は機内持ち込み荷物にまとめるといった準備も大切です。

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カナダ短期留学にかかる費用


カナダに短期留学する際にかかる費用はいくらぐらいなのでしょうか。今回紹介する金額はあくまでも目安で、滞在する期間や渡航する時期によって変わります。参考程度にご覧ください。

渡航前

項目費用
パスポート申請費(5年)9,000円
eTA(電子渡航認証システム)申請費約550円
海外旅行保険/留学保険約10,000~20,000円/月
航空券(直行便)往復約8~20万円

語学学校にかかる費用

語学学校にかかる費用は、基本的に渡航前に支払います。

項目費用
入学金約10,000~20,000円
教材費無料~10,000円
授業料約20,000~40,000円/週

※語学学校によってはテキストを購入する必要がなく、テキストのコピーを使う場合もあります。

渡航後

項目費用
ホームステイ(3食)約2~4万円/週
学生寮約3~5万円/週
シェアハウス約5~9万円/月
生活費5~10万円/月
交際費5万円/月

※カナダはチップ文化があるので、友達とレストランで食事をしたりバーで飲んだりすると、合計の料金に対して約10~20%のチップを支払わなければならないので、交際費は意外とかかります。

まとめ

カナダに短期留学をする意味が見えてきたのではないでしょうか。短期留学の大きなねらいには、英語力を身に付けるということもありますが、限られた時間の中で海外旅行では味わえない現地のリアルな生活や文化を体験することにあります。

 

カナダでの短期留学の経験が、カナダの魅力を知り、日本と海外の価値観や生活の違いに気付くきっかけになることを願っています。

須栗和花

「海外で生活してみたい」「旅行学を学んでみたい」と強く思い、高校卒業後から海外進学をしました。留学先では、10週間語学学校で英語を勉強し、その後カレッジでBachelor of Tourism and Hospitality Managementを取得しました。

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